古い家によく見られるのは、砂壁です。
皆さんもきっとどこかで見たことがあるはずです。
私が育った家も、典型的な日本家屋で砂壁でした。
おしゃれな家に住む友人が多い中、砂壁の和室に友人を招くことをためらっていました。
さらに、砂壁から砂が落ちるのは掃除が大変で、剥がれたときの見た目も悪いです。
でも、業者に頼んで壁紙を張り替えるのは高くてためらわれますよね。
そこで、私は100円ショップで砂壁に使える壁紙を探してみました。
そして、見つけました!
100円ショップで購入できる、質とデザインを考慮したおすすめの壁紙を紹介します。
また、気になる壁紙の貼り方についても解説します!
砂壁に適した壁紙は100円ショップで手に入る?
100円ショップでは、砂壁に適した壁紙として「リメイクシート」が販売されています。
リメイクシートは本来、家具やインテリアの模様替え用ですが、壁紙としても使えることがわかっています。
100円ショップには、リメイクシートの他にも、レンガや木目調の柄が施された、少し厚手のクッションシートもあります。
クッションシートはリアルな質感がありますが、面積が小さいため、砂壁全体に貼るにはリメイクシートの方が適しています。
砂壁に適したリメイクシートの選び方
壁紙は部屋の印象を大きく左右します。
100円ショップで安価に購入できるとはいえ、砂壁を変えられるチャンスなら、良い品質の壁紙を選びたいですよね。
砂壁は通常の壁よりも取り扱いが難しいため、リメイクシートの特性を理解して選びたいものです。
そこで、100円ショップのリメイクシートの特徴と選び方を簡単にご紹介します!
砂壁用リメイクシート
砂壁の壁紙選びには、リメイクシートはいかがでしょうか?
リメイクシートが大きめの【約45㎝×90㎝】と小さめの【約30㎝×80㎝】の2サイズで販売されています。
ちなみに、約30㎝はA4用紙の長辺とほぼ同じ長さです。
砂壁の面積に合わせて、どちらのサイズを選ぶか考えるとよいでしょう。
大抵のリメイクシートは折りたたんで売られており、折り目がついているため、購入後は平らにしてシワを伸ばすことが推奨されます。
裏面には目盛りや使用方法が記載されているので、それを基にカットできますが、目盛りの幅が異なる場合もあるため、参考程度に使うことが望ましいです。
【約30㎝×80㎝】サイズのリメイクシートはPVC加工が施されており、耐久性があります。
一方で、【約45㎝×90㎝】サイズのものは触り心地が異なります。
どちらのサイズも耐火性や防水性はありませんし、粘着力も専門店の商品と比べると弱いかもしれません。
しかし、短期間の使用や注意を払っていれば壁紙として十分機能します。
砂壁のリフォームだけでなく、子どもがいる家庭や傷がつきやすい場所にも、リメイクシートはおすすめです。
砂壁に壁紙を貼る方法
砂壁に壁紙を貼るのは、表面が凸凹しているため難しいと感じるかもしれません。
プロでなければできないというイメージがあり、ハードルが高いと思う方も多いでしょう。
実は砂壁に壁紙を貼ることは珍しいことではありませんし、自分でもできるんです。
不安を解消するために、砂壁にリメイクシートを使った壁紙の貼り方を2つ紹介します!
砂壁の特性
砂壁についてもう少し詳しく見てみましょう。
砂壁の最大の特徴は、名前の通り表面に砂が塗られていることです。
ざらざらとした感触があり、砂がこぼれやすいため定期的な掃除が必要です。
使い込むと色が暗くなりがちな砂壁ですが、実は以下のような素晴らしい特性があります。
1. 湿度調節に優れている
2. 耐火性が高い
3. 断熱効果が高い
4. 天然素材でアレルギーになりにくい
5. 消臭効果がある
これらの特性を活かしながら、砂壁に壁紙をうまく貼る方法を見ていきましょう。
パテで凹凸を平らにする
砂壁は表面に砂が付着しているため、凹凸があります。
壁紙をきれいに貼るには、この凹凸を平らにする必要があります。
そのための方法の一つが、砂壁にパテを塗ることです。
自分でリフォームをする場合、時間や労力、コストはかかりますが、この方法は比較的簡単で、壁の強度も向上させることができます。
パテでしっかりとした壁下地を作っておくと、壁紙の貼り直しなどの作業が容易になります。
以下に、必要なものとパテ塗りの手順をご紹介します。
必要なもの:
◆ シーラー
◆パテ
◆パテベラ
◆パテを載せるお盆
◆ヤスリ(電動でも手動でも可)
◆ローラーバケ
◆養生シート
手順:
1. 砂壁から砂をできるだけ落とす。
2. シーラーという専用接着剤で砂壁を固める。
3. シーラーが乾いたら、パテを塗る。
4. パテが乾いたら、ヤスリで表面を平らにする。
5. 2~4の工程を2~3回繰り返し、壁を平らにする。
6. リメイクシートを貼る。
7. ヘラやローラーで壁紙をしっかりと貼り付ける。
養生は、パテを塗る際に床が汚れないようにするために使用します。
この方法は少々手間がかかりますが、壁紙メーカーや経験者から推奨されています。
ポイントは、シーラーを丁寧に塗ることと、パテを塗った後にヤスリで壁を平らにすることです。
リメイクシートは凹凸のない平らな壁でないとすぐに剥がれてしまうため、壁をしっかりと平らにしてください。
乾燥に時間がかかりますが、その分壁の強度が向上し、丈夫になります。
しかし、壁が非常にもろく、簡単に崩れてしまう場合や、壁に何かを取り付ける予定がある場合は、別の方法がおすすめです。
ベニヤ板で壁を整える
この方法では、ベニヤ板を砂壁の上に貼り付けていきます。
仕上がりが美しく、剥がれる心配も少なく、作業中の汚れも最小限に抑えられます。
また、ベニヤ板を使用すると、柱を隠すことができるため、和室の雰囲気を洋室に近づけたい場合にも適しています。
必要なもの:
◆ベニヤ板
◆カッターナイフ
◆定規
◆くし目ゴテ
◆ボンド(シリコン系推奨)
◆ガンタッカーまたはエアタッカー
◆パテ
◆パテベラ
◆ヤスリ
◆ミニハンマー
◆養生シート
手順:
1. カッターナイフと定規を使ってベニヤ板を切る。
2. くし目ゴテを使ってベニヤ板にボンドを塗る。
3. タッカーでベニヤ板を固定する。
4. ボンドが乾いたら、パテをベニヤ板に塗る。
5. ヤスリを使ってパテを平らにする。
6. リメイクシートを貼る。
7. ヘラやローラーでリメイクシートをしっかりと貼り付ける。
タッカーは、ボンドが固まるまでの補助として使用し、四隅や浮きそうな箇所を止める程度に留めます。
タッカーで打った芯が表面に現れると、時間が経つと錆として壁紙に現れる可能性があるため、打ちすぎに注意しましょう。
その他の方法
パテを塗って壁紙を貼る方法や、ベニヤ板を使用する方法以外にも、砂壁を剥がして壁紙を貼るという選択肢もあります。
しかし、この方法では砂壁特有の耐火性や断熱効果が失われるため、一般的には推奨されません。
砂壁を剥がした後は、珪藻土を塗ることが多いようです。
100均リメイクシートを砂壁に貼る際のポイント
砂壁に100均のリメイクシートを壁紙として貼る際には、プリント感を減らすための工夫が必要です。
以下に、プリント感を抑えつつ綺麗に仕上げるためのコツを紹介します。
1. リメイクシートは1cm以上余裕を持って切ります。
2. 下から上へと貼り付けるようにします。
3. ブラシを使って空気を抜きます。
4. 貼り終わった後、余った部分はカッターで切り取ります。
これらのポイントを守ることで、プリント感を軽減し、本物の壁紙のような仕上がりに近づけることができます。
空気が入ってしまった場合は、キリやカッターで空気を出そうとせず、ヘラを使いながら丁寧に貼ることが大切です。
逆効果になることもあるため注意しましょう。
また、しわの防止には慎重な貼り方が必要です。
しわができてしまった場合は、ドライヤーを使って温め、ローラーで伸ばすと目立たなくなります。
ただし、使用する場所やリメイクシートの種類によって効果は異なるため、再貼り付けが難しい場合は試してみてください。
最後に、リメイクシートを高温の場所に貼ることは避けてください。
特にガスコンロ周りなど、油がはねる可能性のある場所には、耐熱性のあるリメイクシートを選ぶことをおすすめします。
リメイクシートが溶けたり、独特の悪臭を発生させる原因になることがあります。
砂壁特有の配慮点
砂壁は、湿度調整能力が高い素材です。
この特性が問題を引き起こすことがあります。
砂壁が湿度調整に優れているということは、空気が乾燥している時には水分を放出し、湿度が高い時には水分を吸収し、室内の湿度を一定に保とうとします。
砂壁は湿気を吸収しますが、その際に空気中のホコリや汚れも一緒に吸着します。
そして、湿度が下がると、砂壁が吸収していた湿気と一緒にそれらの汚れも放出してしまうことがあります。
せっかくきれいに貼った壁紙が、壁からの湿気や汚れによってシミができたり、下地の塗装が剥がれて壁紙も剥がれてしまったりするのは避けたいものです。
そのため、砂壁に壁紙を貼る際は、下地の塗装であるシーラーをしっかり塗り、湿気と汚れの放出を防ぐことが重要です。
塗装作業が苦手な場合は、ベニヤ板を貼ることで砂壁からの湿気の放出を防ぐことも可能です。
手間と時間、コストがかかるかもしれませんが、しっかりとした下地作りが壁紙を長持ちさせる秘訣です。
砂壁に適した壁紙のデザイン選び
これまで砂壁への壁紙の貼り方や注意点について解説してきましたが、100均のリメイクシートにはさまざまなデザインがあります。
砂壁をおしゃれな壁紙に変える際は、魅力的なデザインのリメイクシートを選びたいですよね。
ここでは、私の個人的な見解に基づき、壁紙としておすすめするリメイクシートのデザインを7つ紹介します。
◆ダークウッド調
深みのあるダークブラウンの木目調で、落ち着いた印象を与えます。
和室の雰囲気を生かしつつ、壁紙だけを変更したい場合に適しています。
大人の雰囲気を演出し、コスパも良いです。
◆ライトウッド調
明るい色合いの木目デザインで、お部屋を明るく爽やかに演出できます。
継ぎ目が目立たないため、複数枚を並べても自然な仕上がりになります。
トロピカルな雰囲気を求める方や、リゾートのような空間を作りたい方におすすめです。
◆木目ストライプデザイン
ブルーやグレー、白、ブラウンなど落ち着いた色合いの細い木材をストライプ状に配置したデザインです。
派手すぎず、おしゃれで落ち着いた雰囲気を演出できます。
簡単に塗装風の仕上がりを実現でき、インテリアとしても映えるデザインです。
スマートで大人な雰囲気のお部屋に仕上がります。
◆ナチュラルウッドデザイン
明るいブラウンの木目が特徴のリメイクシートで、白い家具やインテリアと相性が良いです。
和室にも適しており、畳と組み合わせることでさわやかでかわいらしい空間が生まれます。
温かみのある木目柄で、こたつを出して寛ぎたくなるようなお部屋になります。
◆コンクリート調デザイン
デザイナーズハウスでよく見かけるコンクリート打ちっぱなしの壁を模したデザインです。
オシャレで洗練された印象を与えます。
コンクリート調リメイクシートを使用すれば、快適でオシャレな部屋を実現できます。細部までリアルに再現されており、プリントの質感がリアルで、PVC加工によりツルツル感が抑えられています。
◆細長レンガ調
白とグレーの細長いレンガがランダムに配置されたデザインで、モダンで洗練された印象を与えます。
高級感があり、お部屋をおしゃれに見せてくれます。
シンプルでスタイリッシュな家具との相性も抜群です。
◆シャビーシックボード
シャビーシックスタイルのボード風デザインで、古びた風合いが魅力です。
ウェスタンやアンティークな雰囲気を演出し、お部屋に個性を加えます。
白い家具やアンティークな小物と組み合わせると、さらに魅力的な空間が完成します。
これらのリメイクシートを使えば、砂壁のお部屋も一気に雰囲気が変わり、さまざまなスタイルのインテリアを楽しむことができます。
砂壁だけでなく、さまざまな用途で活躍するリメイクシート
リメイクシートは砂壁に壁紙として貼るだけでなく、インテリアや家具のリメイクにも活用できます。
以下はリメイクシートの使い方の例です。
1. 家具のリメイク: 古くなった家具や色あせた家具にリメイクシートを貼ることで、新しい雰囲気を演出できます。
2. インテリアアクセント: 壁の一部や棚の背面にリメイクシートを貼ることで、お部屋にアクセントを加えることができます。
3. DIYプロジェクト: 手作りの小物やアート作品にリメイクシートを使用することで、オリジナリティ溢れるアイテムを作ることができます。
リメイクシートを活用して、お部屋の雰囲気を変えてみましょう。
工夫次第でさまざまな使い方が可能なので、ぜひ自分の好みやライフスタイルに合わせて活用してみてください。
新しい空間づくりの楽しさを発見することができるかもしれません。
家具への直接貼り付け
リメイクシートを使う定番の方法です。家具に直接貼り付けることで、雰囲気を一新することができます。
本棚やデスク、冷蔵庫など、さまざまな家具や家電に使えます。
ただし、古い家具に貼る際は、リメイクシートを剥がしたときに塗装が一緒に剥がれる可能性があることに注意してください。
木材への貼り付け
お気に入りの家具やインテリアが見つからない場合や、木材を塗装するのが面倒な場合にも、リメイクシートは便利です。
ホームセンターで購入した木材にリメイクシートを貼ることで、簡単におしゃれな仕上がりにすることができます。
自分好みの家具やインテリアのDIYにぜひ活用してみてください。
発泡スチロールへの貼り付け
壁に浮き出たレンガのようなデザインを実現したい場合にも、リメイクシートが便利です。
特に、理想のレンガ壁が高価で手が届かない場合には、発泡スチロールにリメイクシートを貼る方法がおすすめです。
発泡スチロールをリメイクシートで覆うことで、手軽にリアルなレンガ風の壁を作ることができます。
サイズは自由に調整できるので、お部屋にぴったりの壁面を作成できます。
これらの方法を活用することで、リメイクシートを使ったさまざまなアレンジが楽しめます。
自分だけのオリジナル空間を創り出してみてください。
まとめ
■砂壁に適した壁紙として、100円ショップのリメイクシートが利用できます。
■専門家が推奨する方法は、砂壁の上にパテを施すことです。
■ベニヤ板を使用すると強度は増しますが、作業工程が増えます。
■砂壁に適切な下処理を施さないと、壁紙にシミができたり、剥がれるリスクがあります。
■リメイクシートは耐熱性や耐水性がないため、使用に際しては注意が必要です。
この記事では、100円ショップで入手可能な砂壁に貼れる壁紙の選び方や貼り方、注意点について紹介しました。
何度も繰り返しますが、リメイクシートはもともと壁紙専用の商品ではないため、壁紙専用の製品よりも耐久性が劣る点に注意が必要です。
しかし、注意点を守れば、100円ショップのリメイクシートでも十分にリフォームが可能です。
理想のリメイクシートを見つけて、手軽に、そしておしゃれに砂壁をリフォームしてみてください!